目次
▼アントシアニンとは何か
▼アントシアニンの働き
▼アントシアニンの効果
▼効果的な摂り方と注意点
▼アントシアニンが使われている商品
▼アントシアニンとは何か

アントシアニンは、ビルベリーやブルーベリー、ナス、紫芋など青色の果物に多く含まれる水溶性フラボノイドの一種であり、赤や青紫色の天然色素のことです。自然界には500以上もの種類のアントシアニンが存在しています。アントシアニンはph、温度、濃度、金属イオン、酵素など様々な要素により、色調や構造に微妙な変化が現れます。酸性の時は赤色に、アルカリ性の時は青色になる性質を持っています。アントシアニンは古代より食品の着色に用いられてきました。例えば梅干しの赤色は赤シソのアントシアニンを利用したものです。アントシアニンは合成着色料に比べて安全であるため食品分野での需要が高く、様々な加工食品の着色に利用されています。
また、その強い抗酸化力から、抗炎症、抗ガン、神経保護視機能の向上、肝機能の改善、メタボリックシンドロームや血糖値上昇の抑制など様々な生理機能や効果があることが明らかになってきました。アントシアニンを含む果物や野菜の定期的な摂取は、慢性疾患や変性疾患に対する予防策となる可能性があります。
アントシアニンは、植物に含まれるポリフェノール化合物の一種です。紫外線は有害な光であり、人は紫外線を浴びるとメラニンという色素によって肌を黒くすることで、体内に紫外線が入ることを防ぎ、細胞が傷つかないように守っています。植物が紫外線や寒冷ストレスから植物自信を守るために蓄えられる成分がアントシアニンです。太陽に当たる時間が長ければ長いほど、植物は多くのアントシアニンを蓄えます。北欧原産のビルベリーはブルーベリーのおよそ5倍ものアントシアニンを含んでいます。北欧には白夜という太陽が一日中沈まないときがあります。これは地球の地軸が傾いており、軌道上のある特定の位置にくると、いくら自転しても太陽の光が当たり続けるために起こります。この白夜の影響で太陽の光を1日中浴び続けたビルベリーは、紫外線から実(身)を守るため、アントシアニンを豊富に含むようになるのです。
▼アントシアニンの働き
アントシアニンは、強い抗酸化作用を持ち、目や身体の老化防止に欠かせない栄養素です。 加齢に伴う老眼や白内障、加齢黄斑変性等の眼病や、視力低下の予防に効果を発揮します。 また、血流を促進して目の毛様体筋の緊張をほぐす効果・効能があります。血管拡張や毛細血管保護、血液中の血小板凝固抑制作用などがあり、動脈硬化や血栓症を防ぎ、虚血性心疾患や脳血管障害などを予防する効果もあります。骨粗鬆症、毛細血管の保護、血流の改善、代謝疾患への関与、心血管疾患、神経変性疾患など酸化ストレスが関連する疾病の予防についても効果があります。

▼アントシアニンの効果
①視覚機能改善効果

「視覚」とは、目で見た(カメラで撮影した)ものを脳で画像化(フィルムで現像)することといえます。水晶体の厚さを調節し網膜にはっきりとした像を結ぶ「毛様体筋」はカメラのレンズのピント調節のような機能、光の像を信号に変える「網膜」はフィルムのような役割をもつと考えられています。目で見たものを脳に伝えるのが、目の網膜にある「ロドプシン」と呼ばれるたんぱく質です。このロドプシンは光を受けることによって分解されます。そして、新たな光の情報を得るために再合成され、もとの状態に戻るといった一連の流れが繰り返し行われています。
しかし、長時間目を使い続ける(酷使する)ことによって、ロドプシンの再合成が遅れてしまうことがあります。再合成が遅れると、目がショボつく・ぼやけるなどの疲れ目の原因につながります。アントシアニンは、このロドプシンの再合成を促進し、視覚機能を改善する効果があることが明らかになっています。
アントシアニンはブルーライトをはじめとする様々な光刺激から目の疲労感を和らげることができ、光による炎症を軽減し目のピント調節力を改善することが確認されています。目の網膜の内側にある神経細胞を光刺激から保護したり、網膜の炎症を軽減し視機能の低下を抑える効果もあります。
②生活習慣病予防効果
「生活習慣病」とは食習慣・運動習慣・休養・喫煙・飲酒等の生活習慣が、その発症や進行に関与する疾患とされています。アントシアニンには、生活習慣病である、がん、動脈硬化、糖尿病などの予防の効果があります。
がんは、遺伝子の突然変異によって死なない異常な細胞が増殖し続ける病気です。アントシアニンが活性酸素の影響を強く受けやすい細胞膜上で活性酸素を除去し、がん細胞に対する増殖抑制作用が働くことで抗ガン作用があるとされています。
悪玉コレステロールであるLDLの酸化が血管内部を詰まらせることが原因とされている動脈硬化については、アントシアニンの抗酸化作用が、活性酸素による悪玉コレステロールの酸化を抑えることで、動脈硬化の予防につながるということです。
多くのフラボノイドには糖尿病を抑制する効果が確認されており、フラボノイドの一種であるアントシアニンも同様に血糖値の上昇を抑える効果があるとされ、2010年、The Journal of Nutritionに掲載された内容によれば、肥満体型で糖尿病予備軍の人々が、ブルーベリーを用いたスムージーを摂取するとインスリン感受性が改善したそうです。これはブルーベリーの習慣的な摂取が、糖尿病予防に効果をもつ可能性を示しています。

糖尿病になると、尿だけではなく血液中の糖も増加し、血糖値が上昇します。その結果、目の網膜を走る毛細血管と呼ばれる細い血管がもろく、詰まりやすくなります。血のめぐりが悪くなり、栄養が行き届きにくくなりますが、それでも網膜は栄養を必要とします。その要求に応えようと新しい血管が増やされるのですが、この新しい血管自体も、もろく出血しやすいものとなってしまいます。その結果、出血が繰り返され、全体が見えづらくなり、ひどい時には失明してしまうこともあります。これが「血管新生緑内障」「糖尿病性網膜症」です。アントシアニンはこのような目の異常な血管新生を抑制する働きを持っています。
2018年European Journal of Nutritionに掲載された研究結果では、初期の認知症高齢者患者を対象としたブルーベリー果汁の摂取についての研究によると、学習能力や単語想起能力の改善が認められたそうです。このことから、ブルーベリーは認知症予防効果などが期待され、現在更に研究が進められています。
米ハーバード大学の2019年研究発表によると、毎日200g(生のブルーベリーで1カップ)程度を食べることを習慣にすると、血管機能が改善し、収縮期血圧が低下することがわかったそうです。その改善効果は、一般的な血圧薬の効果と同程度と報告されています。
また、生活習慣病の原因の一つであるメタボリックシンドロームを予防する効果もあります。メタボリックシンドロームは、「内臓脂肪症候群」ともいわれています。内臓脂肪の蓄積を抑え、食べすぎや運動不足といった生活習慣などによって、内臓に脂肪が溜まりやすくなり、高血糖・高血圧・糖尿病・動脈硬化など、様々な生活習慣病の要因となります。
40~74歳では、男性は2人に1人、女性は5人に1人がメタボリックシンドロームである、または予備軍であるとされています。
アントシアニンにはアルツハイマーの原因とされ、神経細胞の毒性をもたらす「アミロイドβタンパク質」の凝集作用を抑制する働きがあり、アルツハイマー病の発症遅延にも効果があることがわかりました。70歳以上の軽度から中度の認知症高齢者が一日あたり200mlのチェリージュースを摂取することで、言葉が流ちょうになり、短期記憶、長期記憶の改善につながったという臨床試験結果があります。
③眼病予防効果
・白内障の予防効果
白内障とは、目の水晶体が白く濁ってしまうことによって見えにくくなり、視力が低下してしまう病気です。水晶体はたんぱく質でできており、体の老化などによってこのたんぱく質が変性してしまうと、白く濁り視力に影響を与えます。
白内障の症状として、ものがぼやけて見える・かすんで見えるなどの症状が挙げられます。
アントシアニンの抗酸化力が水晶体を紫外線ダメージから守ることによって、白内障の予防に繋がります。
白内障は、50歳代から発症し始め、80歳代になるとほぼすべての人が発症してしまうといわれています。これは老化による白内障で、「加齢性白内障」と呼ばれます。
近年では若い年齢層であっても白内障を発症する人が増加しています。そのため、年齢を問わず若いうちから白内障を予防するための対策をとることが大切になってきます。
・緑内障の予防効果
緑内障とは、何らかの原因によって視神経が傷付き、視野や視力が損なわれてしまう病気です。眼圧が高くなってしまうことで視神経が圧迫されてしまう他、眼圧が正常であっても緑内障を発症することもあります。これは、視神経細胞が活性酸素で酸化し傷付き、弱ってしまうためです。人の呼吸の約2%は活性酸素に変化します。また、活性酸素は紫外線を浴びることでも発生します。アントシアニンには強い抗酸化作用がありますので、過剰な活性酸素を無効化し体の中の有害な酸化物質を減らしてくれます。これが緑内障の予防につながります。
④花粉症予防効果
アントシアニンの花粉症に対する働きや効果も明らかになっています。
花粉症の症状の代表例として、体内に入ってきた花粉を有害なものとみなして、体の外へと出そうとするくしゃみや鼻水、目のかゆみがあります。このときに「ヒスタミン」という物質が放出されていますが、アントシアニンには、このヒスタミンを減少させる働きがあります。このことから、花粉症を予防する効果が期待されています。
▼効果的な摂り方と注意点
アントシアニンは長時間の過熱や長期間の保存に弱いという特徴があります。水に溶けやすいという特徴があり、体内に取り込んでから作用するまでの時間が比較的短い傾向にあります。また、体内に吸収されると24時間以内に尿とともに体の外へ排出されます。
効果があまり長く続かないため、日々継続的に摂取することが大切です。食事のあとや仕事をする前など飲む時間を決めておくと、飲み忘れを防げます。
一日の摂取量については基準値を設けられていませんが、過剰摂取にならないように注意しましょう。パッケージにある摂取目安量を守って飲めば、副作用の恐れはほとんどないと考えられます。現在までに重大な副作用の報告はありません。
基本的には他のサプリメントと併用しても問題ありません。心配な方は、薬剤師に聞いたりサプリメントの相談窓口で確認したりすることをおすすめします。病院から処方された薬を内服している場合は、飲む前に必ず医師や薬剤師に相談してください。
アントシアニンサプリは薬ではなく食品なので、どのタイミングで飲んでも問題ありません。
しかし、アントシアニンサプリで低下した視力が回復することはありません。アントシアニンサプリは見る力をサポートしたり、身体が錆びるのを防いだりすることを期待するものです。スマホやPCを長時間見るなら適度な休憩を入れたり、バランスのよい食事を心がけたりしましょう。また、アントシアニンは紫外線からのダメージを防ぐルテインや、潤いを与えるヒアルロン酸など、 他の成分と組み合わせて摂取することによって更なる力を発揮します。
▼アントシアニンが使われている商品
主な商品としてサプリメントが数多く出ています。果物や野菜の名称を打ち出しているものが多いようです。アントシアニンの含有量をチェックし、ご自分に合ったタイプを選びましょう。機能性表示食品、栄養機能食品、サプリメントと商品分類などにも注目してみましょう。アントシアニンは継続して摂る必要があるので、続けやすいかどうかも重要なポイントになってきます。また、ジュースやドリンク、お茶などもあります。

▼まとめ
・アントシアニンは水溶性フラボノイドの一種であり、赤や青紫色の天然色素である
・アントシアニンには、強い抗酸化作用があり眼や身体の老化防止、生活習慣病、眼病、花粉症等の予防効果がある
・アントシアニンは日々継続的に摂取することが大切である