目次

▼サラシアとは何か
▼サラシアの働き
▼サラシアの効果
▼効果的な摂り方と注意点
▼サラシアが使われている商品

▼サラシアとは何か

サラシアはニシキギ科サラシア属のつる性の低木です。インド・スリランカ・東南アジアなどの亜熱帯地域に自生する植物の俗称です。日本には自生していません。約120種が知られており、薬用に供されるほか、建材として利用したり、果実を食用にする種類もあります。

奇跡の植物として古くから王族などに飲用されてきました。

世界最古の伝統医学アーユルヴェーダにおいては、5000年以上も天然薬物として利用されてきました。体の中の代謝を助けるものとして糖尿病や肥満の治療に用いられてきました。スリランカの薬物書によると、サラシアレティキュラータの根皮はリウマチ、淋病、および皮膚病の治療に有効であるとともに、糖尿病の初期の治療にも用いられると記載されています。また、食事の際に太い根や幹をくりぬいたコップに水や酒を入れて飲むと糖尿病の予防になるとも伝えられています。インドでもサラシアレティキュラータやサラシアオブロンガの根がリウマチ、淋病、皮膚病および糖尿病の治療に用いられています。中国伝統医学では、サラツボクと称され、リウマチ性関節炎、腰痛、体力の虚脱や無力感の改善に用いられています。タイではサラシアキネンシスの幹の煎じ液が筋肉痛の緩和に良いとされています。

▼サラシアの働き

サラシアにはサラシノールなどの特有の化学構造を持った有効成分が含まれています。この成分は糖を分解する酵素の働きを抑制します。私たちは食事で摂取した糖質を、身体に吸収しやすいように小腸でブドウ糖に分解します。この時に働くのがα-グルコシターゼという酵素です。ブドウ糖は身体や脳のエネルギー源として必要不可欠な成分でありますが、摂り過ぎると急激な血糖値の上昇を招いたり、中性脂肪として蓄えられたりしてしまいます。サラシアがα-グルコシターゼの働きを妨げることで、糖の吸収が抑えられ、健康維持につながります。

サラシアが血糖値の上昇を抑えることで、中性脂肪の形成や貯蔵を促進させるインスリンが抑えられ、肥満予防につながることが期待できます。

また、サラシアの働きによって、糖質の一つであるオリゴ糖が分解されないまま大腸に届くことで、それをエサとする善玉菌が増えます。善玉菌が大腸で増えると、腸内の環境が整います。腸内環境の改善は様々な健康効果をもたらします。

▼サラシアの効果

ダイエット効果…サラシアにはダイエットをサポートする機能があります。サラシアの有効成分が腸で脂肪代謝酵素を阻害し、脂肪の吸収を抑えます。またサラシアに含まれるポリフェノール類やテルペノイド類は体内の脂肪細胞にたまっている脂肪の分解を促す働きも報告されています。単に体重を減らすだけではなく、血液中の中性脂肪の量が減少し、腸間膜、腎臓周囲、子宮周囲に蓄積された脂肪が減ることが確認されています。つまり、生活習慣病と関係の深い脂質異常症、内臓脂肪の解消にも効果が期待できるということがいえます。

糖尿病に対する効果…糖尿病やその予備軍の方は血糖値がなかなか下がらず、高血糖状態が継続しやすい傾向があります。サラシアに含まれるサラシノールやコタラノール、マンギフェリンなどは、消化酵素の働きを阻害し、糖類の分解を抑え体内への吸収をゆるやかにして、血糖値の上昇を抑制します。サラシアは抗糖尿病薬として特定保健用食品や機能性表示食品として広く利用されることとなっています。

腸内環境改善効果…大腸の中には腸管運動を促し、便秘を解消したり、ビタミンを合成したりする有用な善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌等)と、タンパク質やアミノ酸を分解しアンモニアや腐敗産物を生成する悪玉菌(ウェルシュ菌等)が生息しています。ビフィズス菌とオリゴ糖は腸内環境を改善する効果が高いことが知られています。サラシアはこの二種類の菌に比べて5-10倍もの優れた腸内環境改善作用をもっています。悪玉菌が作り出す腐敗物質はガン、血圧上昇、皮膚の障害など様々なトラブルの原因になるといわれています。サラシアをとることで、腸内環境が改善する効果が期待できます。

サラシア自体が有用な菌を含んでいるのではなく、サラシアに含まれるα-グルコシターゼの作用によって体内で菌のエサとなる糖類を作り出し、腸内の有用菌を増やすという特徴があります。ヨーグルトやサプリメントで直接的に摂るビフィズス菌やオリゴ糖の摂取と違い、サラシアは食事に含まれている糖類、炭水化物を原料にして、体内でオリゴ糖を生成し、それぞれの人の腸内に常住している善玉菌を活性化することで、その人が本来持っている自分の身体に最も適した善玉菌が増えるということがポイントです。サラシアの腸内環境を整える効果によって、ほかの成分が吸収されやすくなります。これを利用し、ほかの健康に効果のある成分を複合して摂ることでさらなる健康効果を生む可能性も出てきます。ご自身に必要な成分を摂りたいときに一緒にサラシアを摂ることでより効果をあげることができるのです。

免疫改善機能…小腸は、摂取した食物に含まれる栄養素を吸収するほか、体内に侵入してきた異物を排除する免疫機能を備えています。サラシアを摂取することで腸内細菌が一定のパターンに変化し、小腸の上皮細胞で免疫関連遺伝子の発現が高まるという免疫調整機能があります。回腸の上皮細胞で免疫関連遺伝子の発現が高まります。「細胞性免疫」と「液性免疫」という二つの仕組みからなる免疫機能ですが、これらは一方の働きが強くなるともう一方が抑制されるという関係にあります。細胞性免疫が優位になると自己免疫性疾患になりやすく、液性免疫が優位になるとアレルギーになりやすいといわれています。細胞性免疫の働きを強くすることで花粉症などのアレルギーの予防や改善につながる可能性があります。これらの遺伝子の指令で合成されるタンパク質によって免疫力が適切に調整されることで、花粉症などのアレルギー抑制やインフルエンザなどの感染症への抵抗力につながります。

肌荒れ改善効果…健康な人の腸には100種以上、およそ100兆個の腸内細菌がいます。腸内細菌は私たちの身体に必要な栄養素の合成や免疫系の刺激等も行っており、宿主である人間と共生関係にあります。特に小腸の終わりである回腸から大腸にかけては、腸内細菌が種類ごとにまとまりを作って、びっしりと生息しています。これが腸内フローラとよばれるものです。腸内フローラは食習慣、年齢、ストレスなどによって様々に変化します。一部の菌が増えすぎてしまうことは病気やアレルギーの原因になります。腸内環境の悪化で悪玉菌が増えると、悪玉菌がタンパク質を分解するときに出る有害物質も増加します。便秘で有害物質が外に出にくくなってしまうと、この有害物質は大腸の毛細血管を通じて血液中に溶け込んで全身をめぐってしまいます。ニキビや吹き出物の原因になったり、シミができやすくなったり、皮膚炎をおこすこともあります。腸内環境の改善は身体の一番外側の肌環境の改善に役立ちます。

便通改善効果…サラシアの働きにより小腸で分解・吸収されなかった二糖類などの糖類はそのまま大腸へ運ばれ、これは腸内の善玉菌のエサになります。これにより善玉菌が増えると、善玉菌が作る乳酸の刺激により腸の蠕動運動が盛んになり、便通が改善します。

肝機能改善効果

悪玉菌が増えると腸内に大量にアンモニアが発生します。アンモニアは肝臓で解毒されるのですが、大量に解毒するために肝臓に大きな負担がかかることになります。サラシアの働きにより腸内環境が改善するとこの負担が減るため、肝機能も改善します。

サラシアに含まれるポリフェノールやトリテルペン類、マンジフェリンなどの抗酸化成分が含まれており、これらの働きによって肝臓が保護されることでも肝機能の改善が期待できます。

▼効果的な摂り方と注意点

魅力的な効果のあるサラシアですが、医薬品ではないため効果的な摂り方に特に決まりはありません。一日の目安量が商品によって決まっていますので、それを守ればOKです。サプリメントとして取り入れる場合、飲むタイミングを決めると飲み忘れが防げると思います。ただし、特定保健用食品や機能性表示食品の表示がある商品については、詳細な記載があるものもあります。商品のパッケージや説明書をよくよみ、より効果的なタイミングで摂るのがよいでしょう。糖質、脂質の吸収を緩やかにするのであれば食事の前20分くらい前に飲むのがおすすめです。

医薬品ではないということから、摂り方の決まりと同様に副作用という考え方もありません。しかし、サラシアは医薬品と併用することで医薬品の作用に影響を与える場合があります。血糖を下げる薬を飲んでいる方は、サラシアと併用することで低血糖に陥る可能性があるため注意が必要です。そういった薬を服用されている方で、サラシアを摂取したい場合は、かかりつけ医や薬剤師に相談しましょう。また、一度に大量に摂取すると膨満感、腹痛、下痢などの症状があらわれることがあります。まれに発疹などのアレルギー症状が出る場合もあるため、身体に不調を感じた場合は直ちに使用を中止しましょう。妊娠中や授乳中の方は積極的におすすめできませんが、もし摂取したい場合はかかりつけ医や薬剤師に相談ください。

▼サラシアが使われている商品

サラシアに含まれるサラシノールは機能性関与成分に指定されており、機能性表示食品としてたくさんの商品が販売されています。

サプリメントとして取り入れるのが最も手軽で、形状はタブレット状のものが多いようです。水に溶かして飲むような粉末もあります。パッケージを見てみると、糖の吸収を抑えたい人、腸内環境を整えたい人、おなかの脂肪、体重を減らしたい人におすすめ、などとあります。

サプリメントの場合はサラシノール単品使用のものもありますが、様々なほかの成分が配合されている場合があり、それらとの複合効果を狙った商品が数多くあります。自分の求める効果とあったものを選んでみましょう。

また、ドラッグストアなどで手に入るものとして、サラシア茶もあります。食前20分ほど前ににコップ一杯程度を飲むことで血糖値の上昇が抑えられます。サラシア茶の原料は木の根のため、風味は独特です。商品によっては苦みを感じたり、薬草のようなにおいが強いものもあります。この独特な風味は冷やして飲むことで少し抑えられます。また、プーアル茶やウーロン茶などとブレンドして飲むのもよいでしょう。あらかじめ数種類のお茶やハーブがブレンドされている商品も出回っていますので、まずはそういうタイプのものから試してみるのがいいかもしれません。選ぶポイントをまとめてみます。

①原産地で選ぶ…スリランカ産は生産量や品質が安定しているものが多いようです。インド産は手に入りやすくコストパフォーマンスがよいので継続使用にぴったりです。

②サラシア成分の配合量で選ぶ…有効成分であるサラシアがどれくらい入っているかはぜひチェックしておきましょう。

③商品タイプで選ぶ…茶葉タイプ、ティーバッグタイプ、粉末タイプなどがあります。無駄なく摂取するには粉末タイプがおすすめです。粉末タイプの中にもサラシアの成分自体を粉末にしたものと原材料である樹木を粉砕加工したものがあり、飲みやすさの点では成分を粉末化したものがおすすめです。

④ブレンドタイプで選ぶ…サラシア成分100%のもの、飲みやすくするためにほかのお茶をブレンドしたもの、美容効果をプラスしたもの、などがあります。ご自身に合ったタイプを選んで取り入れるのがいいでしょう。食べた糖質がオリゴ糖からブドウ糖に分解されにくくなるため、血中の血糖値が上がりません。そして分解されなかったオリゴ糖が腸内で善玉菌のエサとなり腸内環境を整えます。お茶であれば、普段の食事に手軽に取り入れられますね。

▼まとめ

・サラシアとはインド・スリランカ・東南アジアなどの亜熱帯地域に自生する植物である

・サラシアの主な効果はダイエット、糖尿病予防、腸内環境改善、などである

・サラシアの配合された機能性表示食品としてサプリメントやサラシア茶がある