
身体にとって重要な働きをしているビタミンC。
身体の中で作り出せることが出来れば、もっと健康的に、もっと若々しく快適に過ごせるのに・・・。そう考える方もいらっしゃるかもしれません。
実は、ネコ、イヌ、マウスなどほとんどの動物は、自分の身体の中でビタミンCを作り出しています。しかし、私たちヒトやモルモット、サルなど限られた動物だけが、自分の体内でビタミンCを作り出すことができません。
なぜ私達「ヒト」にはビタミンCが作れないのか。
今回はその謎について、少し考えてみたいと思います。
目次
▼なぜ人間はビタミンCを作れないのか
▼植物もビタミンCを作っている
▼ビタミンCが作られる場所
▼なぜ人間はビタミンCを作れないのか
ヒトやサルは、ビタミンCを合成するために必要な酵素「L‐グロノ‐γ‐ラクトン酸化酵素(GLO)」に突然変異が起こり、ビタミンCを体内で作り出すことが出来ません。
なぜ突然変異が起こったのか・・・そこにはいくつかの仮説がありますが、遺伝子に着目した研究から、L‐グロノ‐γ‐ラクトン酸化酵素(GLO)の遺伝子に変異が起きたのはおよそ2500万年前と推定されています。この時代に変異が起きた原因として、これまで主に2つの仮説が提唱されています。
【仮説1 自ら止めた説】

2500万年前、私達の祖先であるサルは外敵から身を守るために木の上に住んでいました。ビタミンCを多く含む果物なども毎日食べることが出来ていたと考えられますよね。そうすると、わざわざ体内でビタミンCを作らなくても、十分食べ物から摂取することが出来る為、身体の中でビタミンCを作ることを止めてしまったと推測されています。
【仮説2 紫外線によるダメージ説】

2500万年前、木の上で暮らしていた私達の祖先サルは、太陽光線にさらされるうちに、太陽光線の中に含まれる紫外線により細胞の核にあるDNAの二重らせん構造が破壊され、遺伝子の突然変異を起こしたとも考えられています。
後のことを考えるならば、そのまま身体の中でビタミンCが作れれば良かったのに、とも思いますが、こればっかりは仕方がありませんね。
▼植物もビタミンCを作っている
ちなみに、植物も自分自身でビタミンCを作っています。そのため果物や野菜にビタミンCが多く含まれているものが多いのです。
植物は日光にあたると光合成を行いますが、光合成が行われる場所では過酸化水素という非常に酸化力の物質が生じ、そのままでは自分自身に大きなダメージがふりかかります。植物は、この過酸化水素の害から自分自身を守るため、ビタミンCを作り出すと言われているのです。
▼ビタミンCが作られる場所
ちなみに、動物の種類によってビタミンCが作られる場所が違います。
マウスやラットなど、哺乳類ではビタミンC合成のほとんどが肝臓で行われていますが、爬虫類、両生類、鳥類、魚類では主に腎臓でビタミンCが合成されています。種族によってビタミンCが作られる場所が違うって、なんだかおもしろくもあり、神秘的でもありますね。
