ビタミンC

2.マルチに働く「ビタミンC」ってどんな栄養素?

ビタミンCは、化学名を「アスコルビン酸」といいます。

ビタミンCが欠乏すると「壊血病」が起こるため、その治療に用いられたことから「壊血病を防ぐ酸」という意味の「アスコルビン酸」と名付けられたのです。

目次

▼ビタミンC発見の糸口は、恐ろしい病だった

▼実はほとんどの動物がビタミンCを自ら作る

▼ビタミンCを多く含む食べ物

▼ビタミンCを効率よくとるためには

▼ビタミンCの1日の摂取量

ビタミンC発見の糸口は、恐ろしい病だった 

15世紀末以降の大航海時代に、長い航海で野菜や果物が不足すると、船員達にある症状が起こり始めました。多くの船員の手足が腫れあがり、やがて歯茎も腫れて歯を失ってしまい、食事が摂れなくなってしまったというのです。

やがて手足の腫れは他の部分にも広がり、多くの船員が命を落としました。口や鼻から多く出血し、いかにも血が壊れていくようだったそうです。

想像するだけでも恐ろしい光景ですよね。後に、この恐ろしい病はビタミンCが欠乏することによって生じる「壊血病」だということが判明しました。

実はほとんどの動物がビタミンCを自ら作る

実はこのビタミンC,ほとんどの動物は自分の体内で作り出すことが出来るため不足することはありません。

しかし、人間・猿人類・モルモットなどごくごく限られた動物だけが、残念ながらビタミンCを自分で作り出すことが出来ないため、食べ物からビタミンCを摂取する必要があるのですが、大航海時代にはまだ発見されていなかったため、このような悲劇が起こったのでした。

ビタミンCを多く含む食べ物 

ビタミンCが多く含まれるものと言えば・・・「レモン」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、他にもビタミンCが多く含まれている食品がたくさんあります。

<ビタミンCが多く含まれる食品>

(可食部100g当たり)

・レモン(全果) 100mg

・レモン(果汁) 50mg

・アセロラ(酸味種) 1700mg

・アセロラ(甘未種) 800mg

・キウイ 140mg

・いちご 62mg

・みかん 35mg

・赤ピーマン 170mg

・ブロッコリー 120mg

・白菜 88mg

・青ピーマン 76mg

意外なモノでは、イモ類や緑茶、焼きのりにも含まれています。

ビタミンCを効率よくとるためには 

vegetable soup in bowl, stock photo

ビタミンCは野菜にも多く含まれていますが、水に溶けますし、熱にも弱いため、長時間加熱するとどんどん減ってしまいます。そのため、お野菜を調理される際にはなるべく加熱時間を短くし、汁ごと食べると効率よく摂ることができます。

果物は生で食べることが出来るので比較的ビタミンCを摂りやすいですが、ビタミンCは空気に触れると酸化してしまうため、なるべく新鮮な物を食べると良いですね。

ビタミンCの1日の摂取量

ビタミンCは、1日にどれくらいの量をとれば良いのでしょうか。

厚生労働省によると、必要とされる必要摂取量は年齢によって異なります。

・1~3歳 15mg

・4~8歳 25mg

・9~13歳 45mg

・10代(男子) 75mg

・10代(女子) 75mg

・成人(男性) 90mg

・成人(女性) 75mg

とされています。

ビタミンCの吸収

ビタミンCは水溶性ビタミンですから、たくさん摂っても余った分が尿と一緒に体外へ排泄されてしまいます。ビタミンCは、腸で吸収され血液中に送られますが、血液中のビタミンC濃度は、摂取後1.5~3時間でピークに達し、その後穏やかに減少していきます。

また、食事から摂取したビタミンCは200ml/日程度までは90%が吸収されますが、1000mg/日以上になると、その吸収率は50%以下になると言われています。

このことからもビタミンCは1度に大量に摂るよりも、1日数回に分けて摂取した方が良いと言えますね。

過剰摂取しても身体に大きなトラブルはありませんが、下痢を起こすことがありますのでご注意ください。

ビタミンCの期待される効果

ビタミンCには様々は働きがありますが、ビタミンCといえばまず第一に挙げたいのは「抗酸化作用」です。

抗酸化作用とは、酸素が他のモノと結びついて「酸化」することを防ぐこと。

■老化を加速させる「酸化」。酸化から身体を守るビタミンC

例えば、野菜や果物の切り口が茶色になったり、肉の表面が黒くなったり、鉄が錆びたりするのは、大気中の酸素が、それらのモノに結び付き「酸化反応」が起こったから。

実は私たち人間の身体の細胞にも同じ「酸化」という現象が起こります。

呼吸する毎に生まれる酸化物質「活性酸素」

私達が呼吸するたび、体内では活性酸素という物質が発生します。この活性酸素は身体のあちこちを酸化させ、がん、動脈硬化など健康面に悪影響を及ぼしたり、肌荒れ、シミ、たるみなど美容面にも影響を及ぼすのです。つまり、「老化」を加速させてしまうのです。まさに女性の天敵ともいえる「酸化」。

ビタミンCは、「酸化」から身体の細胞を守ってくれる、少しでも「若さ」「若々しさ」を保ちたいと願う女性の強い味方になってくれる存在なのです。

ビタミンCの可能性は未知数 

ノーベル賞を受賞した生化学者ライナス・ポーリング博士はこんな言葉を残しておられます。「ビタミンCの研究は、ようやく緒についたばかりだ。臨床的にビタミンCの大量投与が、進行がんや精神分裂病の改善をもたらすことが実証されているが、分子レベルの研究はこれからだ」と。

その言葉の通り、ビタミンCは今、美容面ではもちろんのこと、がん治療などでも研究が進んでいる非常に需要な栄養素なのです。